ティーヌはここにいた

熊本在住のアラフォーティーヌが、娘と息子との日々やどったんバッタンなどを明るめに描く青春ラブコメディです。

タンポポの綿毛をむしるように生きる

 

ティーヌは根も真面目なんですが、

タンポポの綿毛メンタルです。

ナイーブさんです。

 

大学の時はいろんなバイトをしました。

奨学金5万、仕送り3万で生活し、

生活費を稼がねばと思っていたのはもちろんですが、

私はアルバイトを通して、

自分の弱みや苦手なことをたたきつぶさねばと思っていたのです。

綿毛メンタルだから。 

 

家庭教師、お好み焼き屋、交通量調査、こども写真館の繁忙期サポート、美術学科の絵画ポーズモデル、タウン誌の街頭配布、スーパーの試食試飲、行政書士事務所補助、ガソリンスタンドのカード勧誘、新聞への投書、献血・・・

献血は違うか、でも待機中に飲めるジュースとお菓子にだいぶ助けられました)

 

ガソリンスタンドのカード勧誘は、セルフ給油中のお客さんに、

「毎回レギュラーリッターあたり10円引きになるカードがあるのご存知ですか?」と笑顔で近づくお仕事です。

 

新入りとか困ってる人にはガンガン距離を詰めて行けるティーヌですが、小心者なので普通の人とか人生のちょい先輩とかに話しかけるの、吐きそうなくらい苦手でした。

 

でも!ここで!学生のうちに!ハートを強くしなくちゃ!!

社会人になって生きていけない!

だって!!私!!綿毛メンタルだから!!

 

と、自分で自分を追い込み、

苦手なバイトにもあえて飛び込んでました。

全然得意になりませんでしたけど笑

 

一番苦手だったのはカードの営業でした。

やっぱり私営業苦手やな…と改めて思いましたが、

苦手なりに飛び込むコツもわかりました。

私は緊張すると早口で戸に水をかけるように「ててて〜」と話すくせがあり、

その早口で話されると、「いいです」と断られやすいのです。

ゆっくり話された方が、人は断りづらい。

断られそうな話をするときは、ゆっくり笑。

石破茂さん並みに。 

 

そして、仕事について考えさせられたのは、行政書士事務所の補助と人材派遣業でした。 

2月3月に、自動車の登録抹消が殺到する時期に、

運輸支局そばに開設している行政書士事務所で、

その登録抹消の代行をしている事務所でした。

 

登録や抹消は本当に簡単な書類ですが、

ちょんちょんと何箇所か記載するだけで、

代行手数料として800円ぐらい?取っていて、

衝撃を受けました。

 

何の知識もノウハウもいらない、ポッと入った私でもできる簡単な作業なのに、

調べるのが面倒くさい、今までやってないからやらないことからの頼む人の多さ(かくいう私も結局、今でも自動車販売業任せでやったことはない)

そして簡単な作業でも資格がないと代行できない制度、

知識、資格は金になる…と思うとともに、

既に当時でも、その運輸支局近くに行政書士事務所は飽和的な感じだったので、

地の利というか、先に始めた人は強いんだなぁと思いました。

 

 

もう一つの人材派遣業。

タウン誌の街頭配布やスーパーの試飲試食販売は、

人材派遣会社を通してバイトしていました。

人材派遣会社の社長は40代ぐらいの女性で、

会っただけでバブリーさを感じる人でした。

 

タウン誌配布も試食販売も一日中立ちっぱなしでくったくた。

私は暑い中寒い中時給800円ぐらいで働いて、へとへとになって、献血して食べるおやつで食事浮かしてるのに、

派遣会社の人たちは涼しい場所から指示するだけでお金がスコーンと入ってくるんだなぁと、現代版アリとキリギリスを実感しました。

 

そんないろんなバイトを経て以下のことを思いました。

○やっぱり専門性は強いぜ(先駆性も)

○正社員にならないと搾取される側だぜ

(はたらけど我が暮らし楽にならざりけり)

○仕組みをつくると強いんだな

 

タンポポの綿毛をむしって脱皮して、

防弾ガラス並みのメンタルを手に入れようと敢えて自分の中の荒野に向かっていったアルバイトでしたが、

「アルバイトで見たネガティブな方向に行かないためには、どうすればいいのか」という

後ろ向き思考から将来の仕事について考えてしまったのが、

この「やりたいことが見つからない」永遠の思春期ティーヌの始まりだったと自己分析しています。

 

思春期っ。